進路Q&A【後編】

Q:いま必要なのはどんなこと?

A:自分の根を深く、そして広くはりめぐらせよう。

 急成長した大木は、大きな嵐がくるとビックリするほどもろいもの。幹や枝葉に比べて、根が浅く十分に発達していないからね。どうしても目先のことばかり考えてしまいがちなら、そこに気づいてほしい。もちろん、やらなきゃいけない課題や問題をひとつひとつクリアしていくことはとても重要なこと。でもそればかりに気持ちがいってしまうと、枝葉を伸ばすことだけに力が入ってしまう。その先の長い長い人生を生きていくためには、いまの時期にしっかりとした根をのばしておかなければならないんだ。
 そのためにはいろんな本を読んだり、映画を見たり、人の話を聞いたりして、さまざまな経験を積むこと。
 そうして大地に深く広く、根をはりめぐらせたキミという大木は、たとえ嵐で枝が吹き飛ばされようとも、倒れずにしっかりと立っていられる。

Q:進路って具体的にはどんなものがあるの?

A:上級学校の種類や目的を理解しよう。

 上級学校は、大きく分けて3種類。大学、短期大学、専門学校がある。
 大学では、自分の興味や考えのもとに、学ぶ科目を選んで決めることができる。高校までの学習が、与えられた問題を解くことを主体としていたことに対して、大学では、問題自体を自分で探して見つけていかなければならない。そのためには、自分のしっかりとした考えや将来に対する意識を強く持っていなければならないんだ。
 短期大学は、専門分野を効率よく学び、職業や生活に必要な能力を身につけることができる2年制、3年制の大学のこと。専門学校では、将来の仕事に必要な「実践力」を身につけることができる。だから専門学校を選ぶことは、将来の自分の職業を選ぶことにも直結しているんだ。学校ごとにとても幅広い学科が用意されているから、自分の進路をじっくりと考えながら選ぼう。
※2019年度から新しい上級学校「専門職大学」と「専門職短期大学」が創設されました。

Q:学校を選ぶためのポイントは?

A:調べて、比べる。情報収集を十分にしよう。

難関大学への合格がゴールなわけじゃない。大学でも、専門学校でも上級学校への進学は“目的”じゃなく、キミが夢を実現させるためのひとつの“手段”なんだ。
 高校生のキミが未来の自分になるための新しいスタート地点。その場所を決めるのも、その場所に立つのも、新しいスタートをきるのも、誰でもないキミ自身なんだよ。
ここまで読んで、自分の興味のあるものが見えてきたら、まず、いろんな学校の情報を集めてみることから始めてみよう。情報の集め方についての主要なものを紹介するので、参考にしてみよう。